2018年7月15日
見慣れないよその人...「他」
夏休みに、他校の生徒と山でキャンプやその他の体験をすることになった。蛇に嚙まれないように注意すること...。今回取り上げる「他」の右側の「也」は、古くは「它」と書き、上の金文を見ると、頭の大きな蛇の形をしているね。昔、中国では道などで毒蛇に嚙まれることが多く、人に会うと、「ヘビに嚙まれなかったか?」と尋ねていた。
「他」の字は、「亻」(ひと)と、音を表す「也」(へび)を合わせて、「変わった出来事」を指し、「見慣れない人」や「ほかのこと」の意味になったんだ。
ちなみに「池」や「地」「弛」にも「也」があるけど、成り立ちは「他」とは違うんだ。「他山の石」の意味も他人の力を借りずに、自力で調べてみよう。
(産経国際書会副理事長、勝田晃拓)
前の記事 : 長くて大きな川...「河」
次の記事 : 神様に供えたキビのかおり...「香」