2018年7月22日

神様に供えたキビのかおり...「香」

20180720_1.png  くちなしの(しろ)(はな)がとても()(かお)りを(ただよ)わせています。()()ることのできない、この「(かおり)」は?と(かんが)えてみました。左上(ひだりうえ)甲骨文字(こうこつもじ)を見てください。
 祝詞(のりと)()れる20180720_3.pngと、20180720_4.png(しょ)(キビなどの穀物(こくもつ))を(かみ)(そな)える(かたち)です。このように、2つ以上(いじょう)の文字を()()わせ、(あたら)しい意味(いみ)(あらわ)すものを会意(かいい)文字と言います。
 神(さま)へのお供えは、香り(たか)いものが第一(だいいち)と考えられ、穀物の(なか)(もっと)もおいしく高級(こうきゅう)で香りが良い(きび)を、(みの)りへの感謝(かんしゃ)をこめて供えました。()()てのご(はん)の香りを(おも)()すと、よくわかりますね。これこそ嗅覚(きゅうかく)(うった)えた「香」の意味だったのです。(いま)も炊き立てのご飯を一番(いちばん)に神様に供える風習(ふうしゅう)(のこ)っています。(ひと)が神様に感謝する行為(こうい)は、今も(むかし)(おな)じなのですね。
(産経国際書会常務理事、眞田朱燕)

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