2018年9月23日

草木の新芽を食べる...「味」

20180920_1.png  味覚(みかく)(あき)到来(とうらい)だね。チョコは(あま)くて美味(おい)しく、レモンは()っぱくて美味しい。カレーにも甘口(あまくち)辛口(からくち)いろいろあるように、料理(りょうり)はじっくり(あじ)わわないと本当(ほんとう)の味はわからないんだ。
 そこで、左上(ひだりうえ)の「味」の金文(きんぶん)をみてみよう。右側(みぎがわ)の「()」は(えだ)(しげ)っている()(かたち)なんだ。ぐんぐん()びていく新芽(しんめ)が美味しいので、動物(どうぶつ)(この)んで()べるよね。左側の「口」は、ものを食べる口のことで、口の(なか)(こま)かくして味わうことから、うまい味わいを「味」といい、「あじ」「あじわう」「あじわい」の意味(いみ)使(つか)われるようになったんだ。
 「珍味(ちんみ)」「風味(ふうみ)」といった食べ(もの)だけでなく、「人情味(にんじょうみ)」「趣味(しゅみ)」「興味(きょうみ)」のように、感情(かんじょう)気持(きもち)ちの意味でも()にするよね。  ちなみに、この「味」の()に、賞味期限(しょうみきげん)はありません(笑)。
(産経国際書会副理事長、勝田晃拓)

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