心が定まって開く...「快」

　異常気象(いじょうきしょう)の続(つづ)く今年(こっとし)。一刻(いっこく)も早(はや)く、もとの快適(かいてき)な気候(きこう)に戻(もど)ってほしいものです。
　そこで、本日(ほんじつ)取(と)り上(あ)げるのは「快」。左(ひだり)の篆文(てんぶん)をみると、「」（心(こころ)）と、「」（夬(かい)）からできていることが分かります。「夬」の初形(しょけい)は「叏」で、「又(ゆう)」（手）で刃(は)のあるものを持(も)って、ものを絶(た)つ形。鋭(するど)く切(き)ることによって、「ことを決(けっ)すること」「速(すみ)やかに定(さだ)めること」、また「そのような心的(しんてき)な状態(じょうたい)」を指(さ)します。「心」と一緒(いっしょ)になって、心が定まって開(ひら)くことから、「喜(よろこ)ばしい、楽(たの)しい」「気持(きもち)ちがいい」「さわやか」「速(はや)い」「鋭い」などの意味(いみ)になりました。
　「快活(かいかつ)」「快晴(かいせい)」「快速(かいそく)」「全快(ぜんかい)」「愉快(ゆかい)」などと使います。
　解説(かいせつ)は「明快(めいかい)」だったかな？
（産経国際書会常務理事、山本晴城）