イメージを心に描く…「想」
2019.1.13

平成の時代もあと3カ月。新たな年号に変わります。皆さんにとって、「平成」はどんなでしたか? 新しい時代をどう想像しますか?
「想」は、「相」と「心」に分けて考えることができます。上の篆書体をみると、大地を覆う木の象形(
)と目の象形(
)、そして心臓の象形「
」に分かれることがわかります。そこから、事物の姿(形容)を見て、それを思い浮かべる、という意味ができたのです。
「想」には①願い望む②思いやる③思いにふける、偲ぶ④考えるなどの意味があり、思想、感想、空想、想念などと使います。
同じ「おもう」では、「思」がありますが、「思」が、「彼は独身だと思う」のように、映像ではなく感情・感覚で思うのに対し、「想」は、「不測の事態を想定する」のように、イメージを映像として頭(心)に描くことに使います。
(産経国際書会常務理事、山本晴城)
