産経国際書会

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ひざまずきお告げを受ける…「令」

 「あたらしい元号げんごうれいであります!」 しん元号1回目かいめの「漢字かんじ仲良なかよく!」であつかうのは当然とうぜん「令」。

 うえ金文きんぶんるとうえが「」で、したは「」。儀礼用ぎれいよう帽子ぼうし(礼帽)をかぶって神様かみさままえにひざまずき、おげをけるひとのかたちをしているんだ。神様かみさまのお告げ(命令めいれい)が「令」の元々もともと意味いみで、「令」にくち)(いのりの言葉ことばれるうつわ)をわせたかたちが「命」。だから、「令」が「命」の元のということだね。

 そこから天子てんし上位じょういの人の「みことのり」「言いつけ」「まり」や、またみな神意しんいしたがうことから、「い」「立派りっぱ」の意味にも使つかうようになった。

 「ほう令」「令」「はつ令」などのかたいイメージだけでなく、うやまう意味の「令じょう」「令そく」、評判ひょうばんの良い意味の「令めい」「令ぶん」のように、みきった良いひびきの語句ごくもあり、「令和」はここからったとされるんだ。

 ちなみに、「れい」「りょう」「すず」など「令」のいた字は、「澄んだ」「きよらかな」の意味かんけいに関係があるので、調しらべてみよう。わたしからのだよ。

(産経国際書会副理事長、勝田晃拓)