産経国際書会

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横から見た形が字になった…「馬」

 「馬」というは、典型的てんけいてき象形文字しょうけいもじです。ひだり甲骨こうこつ文字をると、あたま、たてがみ、前足まえあしうしろ足、そしてなが尻尾しっぽまでそろったうまよこから見たかたちだ、ということがよくわかりますね。

 古代中国こだいちゅうごくでも、華北平原かほくへいげんうちモンゴルにひろ野馬やば生息せいそくし、はやくから家畜かちくとして、移動いどう輸送手段ゆそうしゅだんとして使つかわれていました。

 馬は人間にんげんっている家畜のなかではほぼ最大さいだいのものだったので、おおきいものの象徴しょうちょうとしても使われます。中国で「馬蜂」とえば、スズメバチのこと。大豆だいずを「馬豆」と言う地方ちほうもあるそうです。

 ウマとし十二支じゅうにしのウマは、「午」ときます。もともとは「忤」という漢字かんじで、「つきあたる」「さからう」という意味いみがあり、おぼえやすいように動物どうぶつの「馬」があてられました。「幸運こううんんでくる」縁起えんぎのよい動物であるから、とされています。

(産経国際書会常務理事、山本晴城)