産経国際書会

「産経国際書会」公式ホームページです。

もとは半月のかたち…「夕」

 古代こだいひととともにはたらき、日がちるとねむりについていました。いまでは、よるひるやすまずはたらいている人たちがいます。

 「夕」は一日いちにちわる日暮ひぐれどきのことをいます。なんとはなしにさびしい気持きもちがおこってきます。

 後漢ごかん時代じだい西暦せいれき100年ごろにつくられた「説文解字せつもんかいじ」という字書じしょには、「夕」は「半月はんげつかたち」とあります。うえ甲骨文こうこつぶんの「夕」をみると「月」と元々もともとおなじ象形文字しょうけいもじであることがよくわかります。

 おんである「セキ」は、月光げっこうしろで、夜と同じ意味いみを持ち、月と夕を区別くべつするために一画いっかくくわえたものを「月」とし、そのままの形のものを「夕」としたのです。

(産経国際書会副理事長、髙橋照弘)