産経国際書会

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字の中に月が隠れている…「夜」

 「あき夜長よながたのしむしむ」という言葉ことばがありますが、この時期じきはつい、「夜かし」してしまうかたおおいのではないでしょうか。今回こんかいはこの「よる」についてていきます。

 「夜」のちは、うえ篆書体てんしょたいを見るとイメージがきやすいとおもいます。「夜」のもとのは、「だい」と「ゆう」とがわさったかたちということが、なんとなく分かりますね。「大」は「ひと手足てあしひろげて姿すがた正面しょうめんからみた形」、「夕」は「夕方ゆうがたつきの形」をあらわします。「人のわきのしたから月が表れている状態じょうたい」、つまり「月が姿をあらわすような時間帯じかんたい=夜」の意味いみ使用しようするようになったとされています。

 ふゆちかづくにつれ、空気くうきんできます。晩秋ばんしゅう夜空よぞらがますますうつくしくかんじられますね。

(産経国際書会評議員、鈴木暁昇)