2019年1月27日

真の力量や実力の意味もある...「底」

62_text_02.png  「(そこ)」は、建物(たてもの)の底を(あらわ)した文字(もじ)です。底の字を分解(ぶんかい)すると、「广(げん)」+「(てい)」ですね。「广」は「建物の屋根(やね)(かたち)」、「氐」は「小刀(こがたな)で底を(けず)って(たい)らにすること」を意味(いみ)します。それらを()()わせて、「建物の設営(せつえい)のときに()を平らにして(かた)めること」を(しめ)すようになりました。
 こうした背景(はいけい)から、底には「安定(あんてい)」の意味が(ふく)まれることがわかります。さらに、(おく)にある(しん)(ちから)を「底力(そこぢから)」、際限(さいげん)がわからないことを「底()れない」など、「そのものがもつ真の力量(りきりょう)実力(じつりょく)」の意味も含んでいます。
 受験(じゅけん)シーズン。(みな)さんも大事(だいじ)場面(ばめん)底力発揮(はっき)したいものですね。
(産経国際書会評議員、鈴木暁昇)

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