2019年5月12日
軍門の前で神に平和を誓う...「和」
友達とケンカしたあとニッコリ笑って仲直り。心の痛みが和らいで、何となく和やかな雰囲気になるね。今日の文字は「和」だよ。金文の左の部分「禾」は、軍隊の陣地の門の前に立てる標識の木の形のこと。右の「口」は、「」で、神様への祈り文の祝詞を入れる器の形で、よく出てくるよね。だから、「和」は、を置いた軍門の前で、戦いを止め平和な状態に戻す約束をすることを指すんだ。そこから、「やわらぐ」「なごやか」「なごむ」の意味に使われ、「和解」「和睦」「講和」や、「調和」「和気」「柔和」などと用いるんだ。
さらに、「和風」「大和」の「和」は日本のことを指すんだ。足し算の答えも「和」。魚や野菜を「和える」とも使うね。
前回取り上げた「令」とあわせた「令和」は、日本の進むべき道筋にぴったりの漢字二文字になっているね。ところで、キミは和食と洋食はどちらが好き? えっ!中華がいいって!?
(産経国際書会副理事長、勝田晃拓)
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