2019年9月22日

もとは半月のかたち...「夕」

20190918_kanji01.png  古代(こだい)(ひと)()()とともに(はたら)き、日が()ちると(ねむ)りについていました。(いま)では、(よる)(ひる)(やす)まず(はたら)いている人たちがいます。
 「夕」は一日(いちにち)()わる日暮(ひぐ)れどきのことを()います。(なん)とはなしに(さび)しい気持(きも)ちがおこってきます。
 後漢(ごかん)時代(じだい)西暦(せいれき)100年ごろに(つく)られた「説文解字(せつもんかいじ)」という字書(じしょ)には、「夕」は「半月(はんげつ)(かたち)」とあります。(うえ)甲骨文(こうこつぶん)の「夕」をみると「月」と元々(もともと)(おなじ)象形文字(しょうけいもじ)であることがよくわかります。
 (おん)である「セキ」は、月光(げっこう)(しろ)で、夜と同じ意味(いみ)を持ち、月と夕を区別(くべつ)するために一画(いっかく)(くわ)えたものを「月」とし、そのままの形のものを「夕」としたのです。
(産経国際書会副理事長、髙橋照弘)

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