産経国際書会

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神様が「心」を動かされる…「感」

 年齢ねんれいかさねるごとに?涙腺るいせんよわくなってきたこのごろ今回こんかい感動かんどうの「感」についてていきます。

 「感」はひだり楷書かいしょをみてもかるとおり、「かん」+「こころ」で構成こうせいされています。「咸」は神様かみさまへのいのりのふみれるうつわに、聖器せいきであるまさかりおおきく、刃渡はわたりのひろおの)をせて器をまもり、祈りの効果こうかを器のなかにとじこめる意味いみがあります。このようにしておくと、神様が中にひそかにおとずれて、祈りにこたえてくれるとかんがえられていました。「神の感おう」つまり、「神様の『心』がうごかされること」をあらわしていたのですね。

 物事ものごとに感じて動く心境しんきょうを「感じょう」、刺激しげきけ感動することを「感げき」のように使つかいます。こうしてみてくると、「感」には、どこか神秘性しんぴせいがあるようにおもえますね。

(産経国際書会評議員、鈴木暁昇)