産経国際書会

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5つの手でささげ持ち上げる「拳」

 御手おて手つないで〜野道のみちけば〜♬…。

 今回こんかいから手がたくさんあるあつかうよ。ってるひとは手をげて! そう、ずは「挙」。もとの字は「きょ」、金文きんぶんでは「」とたくさんの「手」のわせだね。与は2ほん象牙ぞうげかたち)でみ合った様子ようすあらわしているね。上側うえがわの()はしたりょう手。下()は上を向く両手で、この4本の手でささえ、さらにその下の手()で全体ぜんたい(与)をたかげている。だから、「あげる、ささげる」の意味いみになった。両手で協力きょうりょくして持ち上げるから(みな、ことごとく)とも使つかわれるんだ。

 立派りっぱ行動こうどうは「かい挙」、へんいは「挙どう不審ふしん」、ものささげる儀式ぎしき行事ぎょうじは「挙こう」。「挙句あげくて」、「せん挙」はっているよね。ちなみに「與(ヨ、与)」のつく字(擧、輿)は「噛み合わせ、ちからを合わせる」に関係かんけいし、発音はつおんも「ヨ、キョ」。

 ところでおねえさんの挙しきはいつだっけ?

(産経国際書会副理事長、勝田晃拓)