2020年1月26日
頭を下にして生まれた子供...「育」
今年は教育改革の年とされ、小学校では新学習指導要領に基づく指導が4月から始まります。教育は国の基本。そこで、「育」という漢字をみてみましょう。「育」を分解すると「」と「月」に分かれます。「」は、「子」を上下逆に書いた文字。「月」は肉の意味があり、頭を下にして生まれた子供が肥立ちよく、肉がついて太ることを表しています。
これは、「育」の元の字である「毓」の金文(上)を見るとよく分かります。左側の「毎」は髪を整えた婦人の姿で、右側の「㐬」は、「」と同じく生まれた子を表します。髪の毛を逆立てて逆さまになった子供がおかあさんの体内から生まれたところを表しているのがよく分かりますね。
「教育」のほか、「育児」「育成」「発育」などと使います。新指導要領では小学1・2年生から、水書による書写の運筆の指導が始まります。皆さんも、負けずに綺麗な字に挑戦してくださいね。
(産経国際書会常務理事、山本晴城)
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