2020年3月 1日
大きく、ひろく広める...「博」
「~♪ヒロシです...」ってかなり古い⁉ 人の名前でよくみかける「博」の字。右上に点はあったかな、と迷った人もいるのでは?じっくり調べてみよう。「博」の右側は、「甫」と「寸」を合わせた「尃」が元で、「専」に一見似ているけれど、縦画は下に突き出て、点もあるんだ。左の金文を見るとわかるように、「甫」()は苗の根を包んだ形で、上部はその苗木が見えて、下の縦横の線が苗を包んだ姿なんだ。これに手の動作の「寸」()を加えて、苗木を手に持って植えることを表した。左側の「」は集めることを意味し、広々とした畑にまとめて植え付ける形から、「ひろい」「ひろめる」「おおきい」「おおいに」といった意味になった。「ひろく知る」の意味でも使われるね。
「博士」は「はくし」と読むと専門の学問を深く極めて博士号の学位を取得した人のことで、「はかせ」と読むと、物知り・学問のある人の意味になるよ。「万博」は万国博覧会の略で、「博覧」は「広く物事を知ること」だね。もちろん、博学・博識者でも、賭博はいけないとです! ♬ヒロシです、ヒロシです...
(産経国際書会副理事長、勝田晃拓)
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