2020年3月 1日

大きく、ひろく広める...「博」

kanji_20200228_01.png  「~♪ヒロシです...」ってかなり(ふる)い⁉ (ひと)名前(なまえ)でよくみかける「(はく)」の()右上(みぎうえ)(てん)はあったかな、と(まよ)った人もいるのでは?じっくり調(しら)べてみよう。
 「博」の右(がわ)は、「()」と「(すん)」を()わせた「()」が(もと)で、「(せん)」に一見(いっけん)()ているけれど、縦画(たてかく)(した)()()て、点もあるんだ。(ひだり)金文(きんぶん)()るとわかるように、「甫」(kanji_20200228_03.png)は(なえ)()(つつ)んだ(かたち)で、上部(じょうぶ)はその苗()が見えて、下の縦(よこ)(せん)が苗を包んだ姿(すがた)なんだ。これに()動作(どうさ)の「寸」(kanji_20200228_04.png)を(くわ)えて、苗木を手に()って()えることを(あらわ)した。左側の「kanji_20200228_05.png」は(あつ)めることを意味(いみ)し、広々(ひろびろ)とした(はたけ)にまとめて植え()ける形から、「ひろい」「ひろめる」「おおきい」「おおいに」といった意味になった。「ひろく()る」の意味でも使(つか)われるね。
 「士」は「はくし」と()むと専門(せんもん)学問(がくもん)(ふか)(きわ)めて博士(ごう)の学()取得(しゅとく)した人のことで、「はかせ」と読むと、(もの)知り・学問のある人の意味になるよ。「(ばん)」は万(こく)覧会(らんかい)(りゃく)で、「覧」は「広く物(ごと)を知ること」だね。もちろん、学・識者(しきしゃ)でも、()(ばく)はいけないとです! ♬ヒロシです、ヒロシです...
(産経国際書会副理事長、勝田晃拓)

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