2020年4月12日
ウソではない、「誠」のお話
今回は、「誠」という字について説明しましょう。「誠」は、偽りのない、真心を表す形声文字です。「言」(言葉)+「成」(成す)=「誠」であり、ここに「物事を成す偽りのない言葉」の意味を持ちます。まごころが、誠ということです。
金文篆書()に見られるように、「言」が形、「成」が読み方を表しますが「成」は武器の「戈」に飾りをつけて清めること。その清められた心で神に誓いの言葉をいうような真心を表す意味があります。
漢字の部首「言」は言葉だけでなく実際に行動することを表します。真心をもって人や物に対することを、「誠実」、正直な真心を「誠意」または「誠心」、忠実で正直さをもって忠義を尽くすことを「忠誠」といいます。
(産経国際書会常務理事、山本晴城)
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