2020年5月24日
5つの手でささげ持ち上げる「拳」
御手手つないで〜野道を行けば〜♬...。今回から手がたくさんある字を扱うよ。知ってる人は手を挙げて! そう、先ずは「挙<rt>きょ」。元の字は「擧」、金文では「与」とたくさんの「手」の組み合わせだね。与は2本の象牙の形()で噛み合った様子を表しているね。上側の()は下を向く両手。下()は上を向く両手で、この4本の手で支え、さらにその下の手()で全体(与)を高く持ち上げている。だから、「あげる、ささげる」の意味になった。両手で協力して持ち上げるから(みな、ことごとく)とも使われるんだ。
立派な行動は「快挙」、変な振る舞いは「挙動不審」、物を捧げる儀式や行事は「挙行」。「挙句の果て」、「選挙」は知っているよね。因みに「與(ヨ、与)」のつく字(擧、譽、輿)は「噛み合わせ、力を合わせる」に関係し、発音も「ヨ、キョ」。
ところでお姉さんの挙式はいつだっけ?
(産経国際書会副理事長、勝田晃拓)
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