2020年8月 9日

神様からの返事を「音」で感じた?

20200806_kanji01.png  (せみ)の声、音色を聞くと夏を感じる方も多いでしょう。今回は音色の語()に使用される「音」についてみていきましょう。
 「音」はもともと「言」に「一」を組み合わせて作られた漢字とされています。「言」は「神様への(いの)りの言葉」や「神への(ちか)いをする様子」を表しています。言の口の部分は、神に(とな)える祈りの文である祝詞(のりと)を入れる(ふた)つきの入れ物((うつわ))です。
 一方、「一」は「神への誓い」に対する「神の反応(はんのう)」を表します。「祈り(言)」に対して「神が反応(一)」するときは、「(しず)かな真夜中に、人知れず祝禱(しゅくとう)の器に(かす)かな音を立てる」とされていました。そういったことから、「言」に「一」を組み合わせて出来た「音」は「おと」として使われるようになりました。
 「音」の由来、なんとも神秘的ですね。
(産経国際書会理事 鈴木暁昇)

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