2020年11月15日

重要、貴重品、慎重...いろいろ使われるその成り立ち 「重」

20201112_kanji_01.png  日ごとに寒さが()(ころ)となり、おいしいものを食べて「体重」も増えた方もいらっしゃるでしょう。今回は「体重」の「重」について見ていきます。
 漢字を分解(ぶんかい)すると、「人(≒人間)+東(≒(ふくろ))+土」となります。地面の上で人が袋を持って重さを感じている様子を表らしているとされており、そこから「重さ」や「重い」という意味が生まれました。また、「重」には、「重さ」から転じて、(あつ)みのあるどっしりとした性格を表す「重厚(じゅうこう)」、(つつ)ましく重みのあるやり方・性格という意味の「慎重」、同じ物事が重なることの「重複(じゅうふく)」など様々な用途(ようと)で使用されます。なお、記載(きさい)の通り「東」は「袋」を表し、穀物(こくもつ)を入れてその(りょう)を測るものですが、その袋に「穀物を入れる注ぎ口」を加えた文字は「量」となります。何となくイメージが()きますね。
 おいしいものを食べ過ぎて体重が増えたなら、寒さに負けず、体を動かし健康的(けんこうてき)に体重を調整しましょう。
(産経国際書会理事、鈴木暁昇)

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