産経国際書会

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トリとは無関係の「配」

 在宅ざいたくすることがえて、自宅へ荷物がとどけられる機会きかいがずいぶん増えました。配たつの仕事をする人たちは大いそがしですね。その「配」は、酉(ゆう、 酒だるの形)と己(こ、 ひざまずく人の姿をみた形)からなっています。

 ひざまずいてすわる人に酒器しゅきを割り当ててくばるのが「配」で、配るという行為こういから、手配、配分、配当、配送といった用例があります。組合わせるという意味では、配、配列、配ぐう者という言葉があります。

 古代、神への祈祷きとう祭祀さいしは、重ようなことで、頻繁ひんぱんに行われていたため、きよめに使われる酒はたくさんの量が必要とされ、せい法、用法、種類しゅるいなどの工夫も進むにつれ、酉が部首となる文字も多くなできてきました。それはまたの機会に説明しましょう。

 干支えとで使われる十番目のとりは、ニワトリのことで、りて使われたものが定着し、この部首を「ひよみのとり」「とりへん」と呼んでいますね。

(産経国際書会常務理事 眞田朱燕)