産経国際書会

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次のスーパームーンが楽しみ「月」

 先月26日、太陽と地球、月が一直線に並び、地球のかげに月がかくれる「皆既かいき月食」がありました。この夜のまん月は今年一番地球に接近せっきんする、いわゆるスーパームーンとなり、空を見上げた人も多かったでしょう。それにあやかって「月」についてお話します。

 今回は3年ぶりに日本で見られる皆既月食となりましたが、東京ではくもり、晴れ間が広がった東北、北海道などでよく観察できたようです。

 「月」は満月がけて三日月となった形からきた象形しょうけい文字で、天体の「月」を表します。

 部首となる「月(にくづき)」と、天体の「月」は意味としてはまったく関係ありません。

 天体の「月」と関係があるのは、「明」「夕」「星」など、やはり天体や空に関係した漢字となります。

 「月」は金文では三日月の中に「・(てん)」が入ります。これは月が空洞でないことを指し、後々やはり金文の「(ゆう)」と区別するために「・」が2つ付いたとされます。

 月を用いた言葉には「月曜」「月間」「正月」など、こよみに関係したものが多くあります。月と暦が密接みっせつだと分かります。

「ゲツ」としては、月しゃ、月面、月れいなど。「ガツ」は、月忌がっき(月命日)、一月など。「ツキ」と読ませるのは、「月ばらい」「月み」「月め」など。

 次にスーパームーンの皆既月食があるのは12年後、2033年10月になるそうです。

(産経国際書会常務理事 山本晴城)