2021年8月22日

木に小鳥が群がるー「集」

20210822_kanji_01.png  黄昏(たそがれ)どき、一本の木にムクドリの大群(たいぐん)(むら)がって鳴いていました。駅前の煌々(こうこう)としたライトの中でまだ昼間だと(かん)違いしているのかもしれません。
 ふと「集」という字が頭に浮かびました。「集」は、尾の短い小鳥を表す「隹」が木に3羽とまっている象形(しょうけい)文字です。古代人は1、2までは概念(がいねん)として(とら)えましたが、それ以上は「たくさん」という漠然(ばくぜん)とした認識(にんしき)をしました。よって3羽は「たくさんの」という意味になります。「隹」を3回書いて、「木」を書くと筆画(ひっかく)が多くて、時間がかかりすぎしまうので、簡略(かんりゃく)化されて現在の形に進化しました。
 楷書(かいしょ)の「集」の筆順(ひつじゅん)をご存知ですか?
(産経国際書会常務理事 町山一祥)
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