2021年12月12日
矢をまっすぐに伸ばす意味の「寅」
今回は来年の干支「寅」の漢字についてお話をします。「寅」は常用漢字外(人名用漢字)です。
「寅」は現代では十二支や名前しか使われない漢字です。十二支では子・丑・寅と3番目にあたります。
「寅」の漢字の甲骨文字からみる原字は、矢をまっすぐに伸ばす(直す)という意味が取れます。「寅」は両手を持って矢柄を治す形です。矢が曲がることなく、まっすぐになるということから、「寅」+ 流れる水を表す「氵」(さんずい)で物事が滞りなく進むという意味を持つ「演」という漢字ができたとされます。
読みは、音読みでは「イン」。訓読みでは「とら」です
来年こそ、コロナウイルス感染拡大が収束し、良い年にしたいものですね!
(産経国際書会常務理事 山本晴城)
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