2022年2月 6日
衣重ね「複」、帰り道「復」、膨らんだ「腹」の人
腹減ったけど明日テストだから複雑な字を復習しておこう。今回は「複・復・腹」についてみるよ。3つの発音は全て「フク」で、右側の形が分かれば理解できるよ。「复」は金文では容量(水や穀物などの量)をはかる器の下に、器を逆さにする意味の「下向きの足」の組み合わせ。繰り返しはかることを表すんだ。そこから「2つ以上・かさなる」という意味に、またその器の形から「中が膨れたもの」も指すよ。
まず、「複」は左が着物を表す衣(衤)で、袷(裏地のある衣服)として、着物に限らず、すべて「二重」の意味になり「あわせ、かさねる」で(複写・複数)と使うね。「復」は道を行くを意味する「彳」が付き「もとにもどる・引き返す」の意味で(往復・復興)と。「腹」は体を表す月(にくづき)と「中が膨らんだ器」とで、体で最も太い部分の「はら」を指すんだよ。中心にあるので「こころ」にも使い(腹心)、怒ることは腹を立てるというね。
話しが長かったかな。では、そろそろ腹ごしらえしよう。
(産経国際書会副理事長 勝田晃拓)
前の記事 : 馬でゆく道の途中にできた「駅」
次の記事 : 聖地を清める「除」