2022年2月13日
聖地を清める「除」
この冬の雪国は除雪が大変でした。春は庭や畑の除草、部屋は掃除を・・・と、「除」のつく言葉はたくさんあります。「除」は、神が天から地へ陟り降りする梯「阝・」と、上部に大きな把手のある針「余・」の形からなります。
地下にひそむ悪霊を祓い除くため、神梯(神様の梯)の前の地に大きな針を打ち込んで聖地を清めました。「除」とは邪気を祓う行いで、やがて、取り去る、除くの意となり、古いものから新しいものへと移り、大晦日を除夜ともいわれるようになりました。
聖地を清めるのは「除」、道路を清めるのは「途」、清められた道を安心して通ることができるようになると「徐」となります。徐行運転、徐々に改めるなどと使います。
(産経国際書会常務理事 眞田朱燕)
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