2022年3月13日

人生は「演」じること

20220313_kanji01.png  今回は今年の干支(えと)「寅」に(ちな)み、「演」についてお話をします。
 「演」の文字の成り立ちは、「氵」と「寅」との会意による会意(けん)形声文字です。「流れる水の象形(しょうけい)」と「両手で持って矢柄(やがら)を直す象形」から、水が流れるようによどみなく述べる、物事が(とどこお)りなく進むという意味を持つ「演」という漢字が成り立ちました。
 読みは、音読みでは「エン」。常用漢字表外では「のばす、おこなう」です。部首は「氵」(さんずい)となります。語例としては、見物の前で芝居などの技を演じることを「演技(えんぎ)」、大勢の人前で意見を述べることを「演説(えんぜつ)」、脚本をもとに俳優の演技、舞台、照明などを総合して「演出(えんしゅつ)」といい、他に、演芸、演武、演奏、演習、出演、講演などです。
 人は人間関係において、他人との関わりの中で、物事が円滑(えんかつ)に進むように演じているのだと思います。
(産経国際書会常務理事 山本晴城)


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