2022年8月21日

「単」は身を守る盾

20220821_kanji01.png  ひとりのことを表す単身や単独などの「単」は旧字を「單」と書き、楕円(だえん)形の(たて)20220821_kanji03.png)に2本の羽根飾り(20220821_kanji04.png)がついている形からなり、単は身を守る盾のことでした。
 盾は古代、軍事や狩猟(しゅりょう)の両方で使われていたようで、軍事では、「單」(身を守る盾)と、「()」(ほこ・両刃の刃に柄をつけ攻撃する武具)で「(せん)」の文字がなりたち、やがて「たたかう」の意味を表すようになりました。
 狩猟では、「單」の省略形(20220821_kanji05.png + 口)に「犬」(ケモノ)がつき「獸」となり、のちに「狩」のことを表すようになりました。
 「単」が1つ・一人などの意味に使われるのは、軍事に関わる考え方からといわれ、軍の一隊を単、3つの単を軍としたことから、一隊のみである事を「単一」というようになったそうです。
(産経国際書会常務理事 眞田朱燕)

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