家の小さな窓―「向」
2023.3.12

家の窓は明かりを取り入れたり、換気をしたりするためになくてはならないものです。そこで今日は窓に関する漢字を探してみました。それは「向」です。音読みで「コウ」、訓読みでは「むかう」と読み、小学校3年生で学習する漢字です。
古代の家は、土を掘って造っていました。よって暗く、換気が悪いものでした。そこで入り口などの上に小さな窓を作って、空気や明かりを室内に取り込むようにしました。「向」はこの窓の形象だと思われます。
小さな窓から入ってくる光を神様にみたててお祀りしたそうです。やがてこの窓―「向」は、風や光に向いていることから「むかう」という意味で使われるようになりました。
(産経国際書会副理事長 町山一祥)
