産経国際書会

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家の小さな窓―「向」

 家の窓はかりを取り入れたり、換気かんきをしたりするためになくてはならないものです。そこで今日は窓に関する漢字を探してみました。それは「向」です。音読おんよみで「コウ」、訓読くんよみでは「むかう」と読み、小学校3年生で学習する漢字です。

 古代の家は、土をって造っていました。よって暗く、換気が悪いものでした。そこで入り口などの上に小さな窓を作って、空気や明かりを室内に取り込むようにしました。「向」はこの窓の形象だと思われます。

 小さな窓から入ってくる光を神様にみたてておまつりしたそうです。やがてこの窓―「向」は、風や光に向いていることから「むかう」という意味で使われるようになりました。

(産経国際書会副理事長 町山一祥)