2023年1月 8日
『幾』は古代の噓発見器?
新年おめでとうございます。今回は唱歌「お正月」にちなみまして「もういくつ寝るとお正月~」に出てくる「幾」の成り立ちについて見ていきます。「幾」は「もう少し」という様子を表す漢字です。「幾」を分解してみましょう。幾は「幺幺」+「戈」+「人」になります。「幺幺」は糸のもとの字を表し、「邪悪なものを取り払う糸飾り」の意味を含みます。「その糸飾りを付けた戈を用いて人を問いただす」ことを「幾」としたようです。「物事が起ころうとする微かな兆しを察し、これを問い調べる」ので、「きざし」「かすか」の意味が含まれるようになりました。
問い調べに「戈」が使われているとなると、噓は吐けず正直に答えざるを得なくなりそうですね。今年一年、正直に生きたいものです。
(産経国際書会専管理事 鈴木暁昇)
前の記事 : 師走12月、年「末」ですね!
次の記事 : 「将」は「戦勝祈願の祭りの様子」を表していた!