2023年4月 9日
「商」の成り立ちは2つの説あり!?
今回はことわざの「商い三年」(商売で利益を上げるには3年かかる)などに使用される「商」について見ていきましょう。「商」には、実は大きく2つの説があります。一つの説は、漢字を分解すると、「丙(=台)」+「章を簡略化した書体」となり、高台を意味します。殷人が好んで高台に集落をつくり、「商」と自称し、周に滅ぼされてからは、離散した殷人が、自らの作る工芸品などを全国に売り歩いたとのことから、「あきない」の意味が生じたとされました。
もう一つの説は、漢字を分解すると「辛」+「丙」+「口」になり、それぞれ「辛」は「罪人に刑罰として入れ墨をするときに使用する大きな針」、「丙」は「針をたてる台座」、「口」は「神の器」を表し、「刑罰の神意を問う、神にはかる」が元の意味だったとされております。
「商い三年」、結果が出るまでは相応に時間がかかるもの。辛抱強くいきたいものです。
(産経国際書会専管理事 鈴木暁昇)
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