会報 令和7年1月号 第110号
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2023年5月14日
長さの単位を表す文字「尺」
今回は「尺」についてお話しします。
「尺」は「シャク」「セキ」と読み、長さの単位を表す文字です。重さの単位を表す文字は「
貫
(
かん
)
」で、日本ではかつては
尺貫
(
しゃっかん
)
法
(
ほう
)
とメートル法を併用していました。しかし、尺貫法は昭和34(1959)年に廃止され、メートル法のみが使われるようになりました。ちなみに一尺は約30.3センチです。
「尺」は
篆書
(
てんしょ
)
で「
」と書きます。左のタテは親指、右のタテは残りの4本の指をまとめた形で、
上方
(
じょうほう
)
の長いものは腕を表しています。
定規
(
じょうぎ
)
のない時代は親指と残りの指の間を
伸縮
(
しんしゅく
)
させ、長さを計ったのです。ちなみにこの指の動きによく似た虫を
尺取虫
(
しゃくとりむし
)
といいます。
(産経国際書会理事長 髙橋照弘)
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