2023年6月 4日

「声」は石版を吊(つ)るした楽器を打ち鳴らし、音が耳に届くことを示す文字

20230602_kanji01.png  生まれたばかりの赤ちゃんの産声(うぶごえ)、泣きながら話すときの涙声(なみだごえ)、スポーツの声援(せいえん)など、今回は「(こえ)」について考えます。
 小学校2年生で教わる「声」の旧字は「聲」で「(けい)」と「(みみ)」からなり、石板を吊るした楽器「声(20230602_kanji03.png)」を、人が手に木「(ほこ)20230602_kanji04.png)」を持ってたたいて、音が「耳(20230602_kanji05.png)」に達するということを示しています。
 音は「神のおとずれ」の意味に近く、口から発するものを「声」、物によるものを「音」と使われるようになりました。声はさらに「人の声」の意味から、「うわさ」の意味にも使われるようになりました。
(産経国際書会常務理事 眞田朱燕)

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