2023年11月 5日

もともとは人に横棒、「千」の文字

20231102_kanji01.png  飲食店などでよく目にする「千客万来(せんきゃくばんらい)」って、商売繁盛(しょうばいはんじょう)にとても縁起の良い言葉だね。今日は「千」を見るよ。
 「千」の元の字は、甲骨文字や金文では「人」の字形の足の部分に短い横線を加えて人と区別し、一纏(ひとまと)まりの人々として、数字の千(せん・ち)の意味を表したんだ。
 千は大きな数字なので、「値千金(あたいせんきん)千歳飴(ちとせあめ)千代紙(ちよがみ)」と使い、さらにいろいろに変化したり、違ったりする「千変万化(せんぺんばんか)千差万別(せんさばんべつ)」や、いろんなものを見通す「千里眼(せんりがん)」などと用いるよ。
 漢字はとても数が多いので、少しずつじっくりと覚えていこう。そう、「()里の道も一歩から」と言うからね。
(産経国際書会副理事長 勝田晃拓)

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