2023年12月17日

竜が先、後で龍が登場

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 今回は来年の干支「龍/竜」を見てみよう。
 中国で「龍」は空想上の霊獣を表し、皇帝の象徴ともされたよ。その成り立ちをみると、実は「龍」の略字体「竜」の方が先に生まれたんだ。甲骨文をみると、頭に冠を被る大蛇を(かたど)った象形文字となっているね。
 その後、「竜」にはいろんな装飾模様が加わり、甲骨文の後に出てきた金文で「龍」が使われることになったようだ。
 留意すべきは、「竜」や「龍」は中国本土で使われず、知る人も少ないこと。簡体字「龙」が一般的なんだ。一方、台湾や香港など繁体字を使う地域の場合、「龙」ではなく「龍」が日常的だね。
 日本では、「龍」も「竜」も併存。ともに人名に使用でき、例えば、坂本「龍馬」も「竜馬」の表記も認めらているんだ。

(産経国際書会副理事長 勝田晃拓)

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