2024年1月28日
そろえて、右上がり「構」
組み立てるという意味をもつ「構」という字の話をしましょう。
「構」のつくりである「冓」は、組みひもをつなぎ合わせた象形文字で、「つなぎ合わせる」という意味を持っています。この「冓」に 「木」をつけて、「家屋などを組み立てる」という意味で使われるようになりました。
堅牢な建物を建てるためには木と木を寸分の狂いもなく、組み合わせなければなりません。それは文字を書く場合も同じです。「構」という字のつくりは、折れた11画目を2本の線と考えると、5本の縦画と6本の横画で構成されています。
これらの画を均等に組み立てることが大切です。縦画は真っすぐに、横画は間隔をそろえることで整って見えます。横画の右上がりの角度は均一ではありませんが、9画目と14画目は、そりながら安定感を出すとよいでしょう。
(産経国際書会副理事長 町山一祥)
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