2024年2月25日
胎児がお腹にいる様子「包」
反対意見を受け入れたり、人の過ちを許したりできる人を「包容力がある」といいます。今回は「包」を考えます。
「包」の部首は「つつみがまえ」です。の篆書(古書体)は、横から見た人の身体を曲げている形()です。は元の字が巳()で、まだ形ができ上がっていない胎児を表しています。
すなわち「包」は、人の腹の中に胎児がいる形で、それが物を包む意味になりました。
およそ10カ月間、お腹の中で温かく包み込まれて成長する赤ちゃんの姿を思うとき、「包む」という言葉が重いものに感じられてきませんか。
また、「身・孕」も「包」と同じく、懐妊の象形字とされます。皆さんも調べてみて下さい。
(産経国際書会常務理事 眞田朱燕)
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