2024年4月28日
原石を切り出し磨いた仮面「假」
仮(假)にが取れたら、かを見てみたい―。今回はゴールデンウイーク中の掲載なので、「叚」の付いた漢字を見てみます。
4字共通の「叚」は古代文字では、コ(爪)と又(右手)=「」で玉質(宝石)の原石=「」を切り出し、磨いて玉に仕上げることを表します。
「人」と「叚」は木や土を削って磨き、人面を仕上げ、顔にかぶる意味で「假(仮)」の字に。仮想・仮装・仮病と使われます。
原石には未知数、遠い、大きいの意もあり、「叚」に「日」が付けば「暇」(ひま、いとま)の「休暇、余暇」。距離を表す「辶」との組み合わせは「遐か」。細かな水滴「雨」が浮遊し遠くがかすむ「霞」は煙霞、霞光と使われます。
(産経国際書会副理事長 勝田晃拓)
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