2024年5月12日
「朔」「肌」「服」の「月」
今回の「朔」「肌」「服」は、いずれも「月」を含みますが、同じ意味で使われてはいません。
古代文字では、「朔」の「」が空に浮かぶ月を表し、時間の意味で「朔日」(陰暦の毎月1日)などと使われます。
「肌」は「」で、元は「肉・」の変形です。体の一部の意味の「腹」「胃」「腰」と、空の「」とは書き分けて使います。「服」の「月」は
舟「」で、「盤」の元字です。「盤」は儀礼で使う器を指し、跪く人(卩)を手(又)で押さえつける形から「従う、行う、用いる」の意味となり、「服従」「服役」「敬服」と使います。
現在の「月」はみな同じ形ですが、漢和辞典をよく見ると「」「月」
「」としっかり書き分けられています。
(産経国際書会副理事長 勝田晃拓)
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