2011年11月25日
[37]産経国際書会常務理事 今田篤洞(とくどう)氏(70)
ビジネスマン時代から周りに気を使ってばかりいたが、古希を迎えたこれからは、強く自分を主張していくとの決意を込めたのだという。産経国際書会の初代理事長である林錦洞(きんどう)氏が創設した「菽水書人社」の理事長などとして、書壇活動も活発化する考えだ。
小学2年で書道を始め、福岡県立修猷館高校時代には全国公募展に積極的に出品。郵政大臣賞、中国大使賞など大きな賞をいくつも受賞した。慶大法学部に進んでからも、伝統ある慶大書道会に所属して腕を磨き、やがて講師を務めていた錦洞氏に師事した。
「その頃が一番輝いていたかも」と笑うが、卒業が迫ると、プロの書道家を目指すかどうかで随分と悩んだ。結局は周りの勧めで大手タイヤメーカーに就職。販売子会社の社長にまで上り詰めた。
ビジネスマンとの両立は大変だったが、50代から書壇活動を徐々に再開し、退職後は師と同じ慶大書道会の講師にも就任。主催する「篤墨(とくぼく)展」も年々出品数が増え、今年は25日から東京・新宿のギャラリークリスタルスポットで開く。(松本篤幸)