2015年11月 6日
[82]理事・扇翠学院院長 及川扇翠さん(64)
精力的に個展を開催
書道家だった父親の影響で幼い頃から書道に親しんだ。20歳くらいから父の教室を手伝うようになり、ともに公募展にも出品。賞のランクが上がるほど副賞の盾が大きくなるのを目にして研鑚に励んだ。
それが実を結び、「書団総日展」では30歳の若さで内閣総理大臣賞を受賞している。
一方で「書のアート展」にも第1回展から個人で参加。墨や筆を使わない前衛的な書に魅力を感じた。この経験は、その後の日本画や彫金を本格的に習う動機にもなり、さまざまな技法を書作品に取り込んだりもしている。
43歳のとき、初の個展を当時のユーゴスラビア(現セルビア)の首都ベオグラードの博物館で開催したのをきっかけに、発表の場を個展にシフトした。フランスやドイツなど海外も含め、その開催は十数回にも及ぶ。習ってきたそれぞれの技法を融合し、表現は自己流にできる個展は大好きという。東京交通会館地下1階のエメラルドルームでの2回目の個展「及川扇翠書画展」を10月11日から17日まで開催する。(松本篤幸)
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