産経国際書会

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人間の頭から生まれた「天」

 「天」(てん)という漢字をこく辞典じてん調しらべると、①そら自然界しぜんかいうんめいかみ―などさまざまな意味いみがありますが、もともとはひとあたまをさす文字もじでした。

 上の文字は「天」という漢字のきんぶんです。人がっている姿すがたあらわす「大」(だい)に、まるあたまをのせたかたちをしています。おなじように「大」からまれた漢字には、成人せいじんした男性だんせいを表す「夫」(ふ)、手足てあしひろげて人がしっかりと立っている姿すがたを表す「立」(りつ)などがあります。

 当初とうしょ、「空」(そら)という漢字はありませんでした。そこで人の一番いちばんたかいところにある頭を表す「天」という文字を使って「そら」の意味も表すようになったのです。

(書:産経国際書会 副理事長 髙橋照弘)