産経国際書会

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「夏」の成り立ち 人が踊る姿から

 もうすぐ、なつやすみですね。上の文字は「夏」という漢字かんじてんしょです。篆書とは漢字の書体しょたいのひとつで、楷書かいしょのもとになった文字です。

 「夏」の篆書をてみましょう。あたまかざりをつけためんをかぶり、両袖りょうそでをひらひらさせながら、すりあしおどっているかたちをしています。古代こだい、夏には祖先そせんのためにまつりがもよおされ、踊りを奉納ほうのうしていました。そこから季節きせつの「夏」という漢字がちました。

 はる芽吹めぶき、夏しげり、秋実あきみのり、ふゆこおる。四季しきのなかで夏は万物ばんぶつ成長せいちょうさせます。このため「夏」という漢字には、「おおきい」「さかん」という意味いみもあります。

(書:産経国際書会常務理事 眞田朱燕)