着物を何枚も着て美しい…「文」
2017.11.12

「文」は、もよう・ふみ・書いた言葉・本などと辞書にあります。
左の金文を見てください。「
」は項(えりくび)で着物の襟をかたどり、「
」は襟が胸の前で互い違いになっている形を表わしています。そして、中央に書かれているのは、心臓です。心臓が胸の前で交わる中央の位置にあることを示し、着物を何枚も重ね着て、襟元がきれいに合って美しいことを意味します。
文様、文字、文章、文芸、文化など、「文」を使う言葉は皆、芸術的世界に関わるものです。「文」が発展して人々に幸せをもたらしているのです。
(産経国際書会副理事長、髙橋照弘)
