産経国際書会

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行事などが行われる場所の意味もある…「庭」

 「庭」の文字もじ分解ぶんかいすると「广げん」と「てい」に分かれます。「广」は屋根やねかたち、「廷」は「階段かいだん(宮殿きゅうでん)のまえからたにわ」をあらわすことから、「にわ」を意味いみする「庭」という漢字かんじちました。

 「廷」は、天子てんし皇帝こうてい)のむ、たいらにならしをした場所ばしょを表す文字です。「廷」はさらに、「いん」(ばす)と、「」(まっすぐびたところ)に分解することができ、「天子の住む平らな場所」からてんじて、「政治せいじおこなうところ」「裁判さいばんを行うところ」を意味します。

 天皇てんのう国王こくおう居所きょしょを「きゅう廷」、天子が政治を行う所を「ちょう廷」、裁判さいばんを行う場所を「ほう廷」といますね。こうした背景はいけいから、「庭」には「物事ものごとの行われる場所」「神事しんじぎょう事などの行われる場所」の意味もふくまれます。興味きょうみぶかいとおもいませんか。

(産経国際書会評議員、鈴木暁昇)