産経国際書会

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稲穂と虫、火からできた文字「秋」

 日に本ほんには「春夏秋冬しゅんかしゅうとう」という四季しきがあります。春はるはお花はな見み、夏なつは海水浴かいすいよく、秋あきは紅葉もみじ狩がりと、四季それぞれの特色とくしょくを楽たのしめるのは、日本ならではの幸しあわせです。季き節せつとしては9月がつから11月までが秋です。

 秋は、もとは「」と書かきました。実みのったイネやアワなどの穀物こくもつの穂ほが、頭こうべを垂たらした姿すがたの「禾か()」と、イナゴやカミキリムシなどの形かたちをした「亀き(龜)」と、穀物を食たべるイナゴなどの害虫がいちゅうを、「火(灬れんが)」で焼やき、豊作ほうさくを祈いのったことからできた文字もじです。このように一ひとつ一つの意味いみを合あわせてできた文字を、「会かい意い文字」と言いいます。のちに「」は、「亀」を省略しょうりゃくし「秋」となり、実りや季節を表あらわすようになりました。

 本格的ほんかくてきな冬ふゆが来くる前まえに、食欲しょくよくの秋、芸術げいじゅつの秋を楽たのしみましょう。

(書:産経国際書会常務理事 眞田朱燕)