毛皮で作った衣は毛のあるほうが…「表」
2019.7.28

東京五輪開幕まで、いよいよ1年を切ったね! 出場できる代表選手の発表もあり、表彰台を目指す彼らの表情も真剣だ。ということで、今回は「表」を取り上げるよ。
上の金文を見ると、「衣」の間に「毛」があることがわかるね。この「毛」は動物の毛皮のことで、毛皮で作った衣服は、毛のある方が「表」で、ない方が「裏」とされたんだ。そこから、「おもて、あらわす、あらわれる」の意味になり、「年表」「表紙」「表現」「表門」などと使うようになったんだ。
「裏」の字の中にも「衣」があり、「里」(筋目のついた田)が、実は縞模様の布のことで、服の裏地に使われたことから「うら」の意味になったんだ。
ところでこれを読んでいるキミ! 暑くてボーっとするからといって、まさかTシャツを「裏表」に着てはいないよね!?
(産経国際書会副理事長、勝田晃拓)
